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カフェレーサーから知るカスタムハーレーの世界。ストリートシーンに映える最旬の世界に触れる

2017.02.17

カスタムハーレーの世界を席巻する人気のスタイル、カフェレーサー。その誕生の原点であるイギリス・ロンドンでのヒストリーとカフェレーサーの魅力に迫ります。さらに最新のカフェレーサーカスタムモデルもご紹介。

※この記事は2019年2月8日に再編集したものです。

カフェレーサーとは

カフェレーサー誕生のヒストリー

「ちょっと気晴らしに、オートバイに乗ってこようか……」
ライダーなら誰もが日々苛まれるこの心情、それは今に始まったことではない。いつの時代も、思い立ったら走り出す。それがバイク乗りの性分であり、やめられない習慣のひとつ。休日の早朝から、山や海へツーリングに出かけるのももちろん素晴らしいが、夜のふとした瞬間にひとりヘルメットを持って駆け出すのも最高の気分転換。老若男女を問わず、バイク乗りは皆それを知っている。

カフェレーサーから知るカスタムハーレーの世界。ストリートシーンに映える最旬の世界に触れるツーリングのひとときや仲間との街流しの後に、カフェでひと息。バイクで立ち寄るそのスタイルがなんとも決まる。

そうやって走っていると「ちょっとカフェで一服」、なんて気持ちが生まれる。カフェとオートバイ、それは昔から切っても切れない関係だ。バイク好きがどこからともなく集まって、そこでまた新しい仲間ができたりする。昔はそんなカフェがたくさんあったが、今でもまだまだライダーの溜まり場は存在する。

カフェレーサーから知るカスタムハーレーの世界。ストリートシーンに映える最旬の世界に触れるカフェレーサーが集うイギリス・ロンドンの聖地ACE CAFE LONDON(写真提供:ACE CAFE JAPAN)

1950年代、イギリス・ロンドンに点在するカフェには、オートバイを駆る若者たちが続々と集まっていた。なかでも人気だったのは、唯一24時間営業をしていた「ACE CAFE LONDON」(エースカフェロンドン)だった。真っ黒なレザージャケットにデニム、ブーツで着飾り、グリースで髪を固めたその出で立ちの彼らは「ROCKERS」(ロッカーズ)と呼ばれ、当時人気を博していたグランプリロードレーサーからヒントを得てカスタマイズされた彼らのオートバイは「カフェレーサー」と名づけられた。

彼らがもっとも興じたのが「ジュークボックス・ラン」。コインを入れて好みの曲をかける「ジュークボックス」がどのカフェにもあり、曲の始まりをスタートの合図に、2台(もしくはそれ以上)のライダーがスピードを競い、曲が終わるまでにカフェに戻ってくるという熱狂的な公道レースを言う。UKロックが生まれる前の時代、ロッカーズが愛したのはアメリカからやってきたロックンロールやロカビリーだった。そう、カフェレーサーはロックンロールが流れるカフェから生まれたカルチャーだ。

カフェレーサーから知るカスタムハーレーの世界。ストリートシーンに映える最旬の世界に触れるジュークボックスにかけられた音楽が終わるまでの数分間に繰り広げられるストリートレース。サーキットでもストリートでも、やはり男の子は速さを追い求める生き物なのだろう。

給料を注ぎ込めば誰でも手が届くまでにモーターサイクルが普及したこの頃、アウトローな魅力を醸し出し、スピードというロマンを追い求める“カフェカルチャー”は、世界中のバイク乗りたちの共感を得るようになった。ライダーが集まるカフェに自慢のマシンで乗りつけ、一息入れるのが彼らの流儀となり、乗っているバイクのカスタムも重要だった。そうしてカフェレーサーのカスタムは人気を博していった。

カスタムポイントはセパハンとバックステップ

まず、ハンドルは低い位置にセットされる「セパハン」(セパレートハンドルの略)が主流。その名のとおり左右のグリップが独立したバーハンドル(パイプ一本から成るハンドルバー)とは異なるパーツで、フロントフォークに直接クリップオンされて取り付けられるのが大きな特徴だ。

カフェレーサーから知るカスタムハーレーの世界。ストリートシーンに映える最旬の世界に触れるレーシングバイクのように垂れ下がったポジションを実現するセパハン。

カフェレーサーから知るカスタムハーレーの世界。ストリートシーンに映える最旬の世界に触れるパイプ一本から成るバーハンドルとは異なり、2本のフロントフォークに直接マウントさせられるようセパレート化しているのがセパハンの特徴だ。

欠かせないカスタムはそれだけではない。「バックステップ」がなくては、カフェカスタムとは言えなかっただろう。ハンドルを下げて前傾姿勢となったライダーが、窮屈にならず両足を置くことができるポジションは、フットコントロールを大きく後方に下げた位置。コーナーで車体を大きく傾けた際に、ステップが地面に接地し走行の妨げにならないという利点もあり、これもまたサーキットからフィードバックされたものだった。

カフェレーサーから知るカスタムハーレーの世界。ストリートシーンに映える最旬の世界に触れるフットポジションをグッと後ろに下げるバックステップ(こちらは右側のステップ)。

カフェレーサーから知るカスタムハーレーの世界。ストリートシーンに映える最旬の世界に触れる左側のバックステップキット。

ライダーは極端な前傾姿勢となり、前屈みになってバイクを操る姿はまるでサーキットを走るロードレーサーのよう。1本のバーハンドルタイプしか市販モデルではまだ装着されていなかった時代に、セパハンはカフェカスタムの象徴でもあり、若者たちが憧れる当時のレーシングスタイルをそのまま具現化していた。

カフェレーサーから知るカスタムハーレーの世界。ストリートシーンに映える最旬の世界に触れるセパハンとバックステップを兼ね備えたカフェレーサースタイルで走ると、このように体を屈めてバイクと一体化するようなレーシーなポジションになる。

速さ、過激さを追い求め、自らのオートバイをカスタムする。カフェに集う彼らにとって、セパハンとバックステップは自らのスタイルを表現するアイコンでありシンボル。いつしかそれはひとつのジャンルとして確立していき、時代や国を超えて受け継がれていくことになる。

1977年に手がけられたハーレーダビッドソンのカフェレーサー

カフェレーサーから知るカスタムハーレーの世界。ストリートシーンに映える最旬の世界に触れるハーレーダビッドソンが手がけたカフェレーサーモデル、1977年型XLCRカフェレーサー。

トレンドを見逃さないハーレーダビッドソンは、1977年に『カフェレーサー(XLCR CAFE RACER)』をリリースし、2年間に3,133台が生産された。黒で統一された車体に、ビキニカウルや細長く四角いフューエルタンク、シートカウルを備えた斬新なスタイルは、ハーレーダビッドソンが出したカフェレーサーというコンセプトに対するひとつの答えでもあった。現在でもマニア垂涎のモデルとなっている。

カフェレーサーのオーナー紹介はこちら。

カフェレーサーから知るカスタムハーレーの世界。ストリートシーンに映える最旬の世界に触れるお笑いコンビ「ピース」綾部祐二さんのXLCRカフェレーサー。

カフェレーサーカスタムに最適なスポーツスター

なかでもカフェカスタムパーツが揃うロードスターは必見

カフェレーサーから知るカスタムハーレーの世界。ストリートシーンに映える最旬の世界に触れるハーレーダビッドソンのラインナップでもカフェレーサースタイルに近いスポーツスターファミリーの人気モデル、ロードスター。

ハーレーダビッドソンのラインナップでもっともカフェレーサー向きなモデルといえば、スポーツスターファミリーのなかでもXLCRのDNAを色濃く受け継ぐロードスター(XL1200CX Roadster™)だ。フロント19インチ / リア18インチというホイールサイズにダブルディスクブレーキが備わるフロント部分、ガンファイターシート、そしてダークカスタムのコンセプトに則ったブラックボディと、一味違う性能とエッセンスを見せつけてくる。

カフェレーサーから知るカスタムハーレーの世界。ストリートシーンに映える最旬の世界に触れるクリップオンハンドルバーキット、リアセット・フットコントロール、コンビネーション デジタルスピード&アナログタコメーターでカフェレーサーカスタムされたロードスター。

そのロードスターをカフェレーサースタイルへと近づけるカスタムパーツも豊富だ。バーハンドルからセパハンへと変える「クリップオンハンドルバーキット」にバックステップ化を実現する「リアセット・フットコントロール」、さらに「バーエンドミラー」や「コンビネーション デジタルスピード&アナログタコメーター」など、ロードスターのキャラクターを一層高めつつ戦闘的なモデルへと昇華するパーツがずらりと揃う。

世界のカフェカスタムはオリジナリティ満載!

2016年に全世界で開催されたハーレーダビッドソンのカスタムナンバー1を決めるコンテスト「バトル・オブ・ザ・キングス」では、カフェレーサーをコンセプトとしたカスタムスポーツスターが数多く入賞した。なかでも特に目を引いた4台のカスタムカフェレーサーをご覧いただきたい。

カフェレーサーから知るカスタムハーレーの世界。ストリートシーンに映える最旬の世界に触れるフランス・ルマンにあるHarley-Davidson Le Mansが手がけたカスタムカフェレーサー アイアン883。

カフェレーサーから知るカスタムハーレーの世界。ストリートシーンに映える最旬の世界に触れるイギリス・ロンドンのWarr’s Harley-Davidsonによる真っ黒なカフェレーサー。

カフェレーサーから知るカスタムハーレーの世界。ストリートシーンに映える最旬の世界に触れるこのコンテストで見事チャンピオンの座に輝いたフランス・リモージュのHarley-Davidson Limogesのカフェレーサー・スポーツスター。

カフェレーサーから知るカスタムハーレーの世界。ストリートシーンに映える最旬の世界に触れるストリート750のホイールを移植するという意外な発想からカフェレーサーを仕上げてきたフランス・グルノーブルのHarley-Davidson Grenoble。

日本人の想像をはるかに超えるイマジネーションから生み出された世界のカフェレーサーたち。カスタムの世界は青天井なのだと改めて教えられるようだ。

枠にとどまらない可能性を秘めるカフェレーサー

日本のみならず、世界でも大きなムーブメントを起こしているカフェレーサー。オートバイをキャンバスに見立てて自分がもっともカッコいいと思うスタイルを具現化し、出来上がった最高の一台で街を駆け抜ける───。レーサーバイクらしいソリッドでスピード感あふれるカフェレーサーカスタムは、そんなワンシーンに映えるバイクの個性をさらに引き上げてくれるに違いない。憧れの眼差しが注がれる情景に想いを馳せながら、理想のスタイルを夢想してみよう。

カフェレーサーから知るカスタムハーレーの世界。ストリートシーンに映える最旬の世界に触れる

Text:モーターサイクル ジャーナリスト 青木 タカオ
Photos:安井 宏充、ハーレーダビッドソン
Illustration:遠藤 イヅル

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