新コレクション追加によるアパレルラインの強化を発表したハーレーダビッドソン ジャパンは、「FREEDOM」をテーマに掲げた展示会「HARLEY-DAVIDSON 2018 FALL&WINTER」を6月末に開催。会場となった本社内のダイナーには、ファッションプレス、ライター、スタイリスト、インフルエンサーなど100名以上が招待された。
実はアパレルのみの展示会を行うのは今回が初めて。なぜ今ハーレーはファッションに力を入れるのか? 東京モーターショーのハーレーブースに華を添えたモデルの新山 春華さんによる「私的モータークローズ・チェック」とともに、自由の名のもとに開催された秋冬展示会のリポートをお届けする。
モデルの新山 春華さんがハーレーアパレル秋冬をご紹介します!
ご存知のように、ハーレーダビッドソンがアメリカのミルウォーキーで創立したのは、今から115年前の1903年。その9年後の1912年にはオリジナルのモータークローズを世に送り出している。当時は上質なレザージャケットやレースイメージのラインが中心だったが、いずれにせよハーレーが「ハーレーに乗るためのウェア」に対しても真摯に向き合ってきたことは、その歴史の長さからもよくわかる。
一方で近年は、ハーレーオーナーも多様化し、「いかにもバイク」的なスタイルだけではなく、安全性を考慮に入れた上でカジュアルな、たとえば街でも着られるウェアでハーレーを楽しみたい層が増えている。また、現時点でハーレーを所有していない人々、特に若い世代は、ビンテージブームの中でバー&シールドのブランドロゴなどからハーレーの存在を知ることもあるという。
そんな現代のハーレーを取り巻くムーブメントに対応した結果が、今回のアパレルライン強化となった。その決定に拍車をかけたのが、2017年3月に始まった「ハーレーダビッドソン公式オンラインショップ」のアパレル人気の高さだ。これまでハーレーのモータークローズは、全国118カ所の正規ディーラーでしか手に入らなかった。それをオンラインで購入できる手軽さに気付いた人はすでに相当数おり、アパレルライン強化後にはさらに多くの、バイクありきではない新たなファンの獲得が期待できる。初のアパレル展示会のテーマに掲げた「FREEDOM」には、そうした従来の枠に留まらないという意味も込められているのだろう。
「HARLEY-DAVIDSON 2018 FALL&WINTER」で特徴的だったのは、新規追加を含めた4つのコレクションライン別でスタイリングの提案を行っていたところだ。各コレクションのコンセプトは以下の通り。
モダンクラシックデザインを特徴とした、洗練されたアーバンイメージの上級カジュアル。
ハーレー創業年がタイトル。ビンテージにインスパイアされたオーセンティックなライン。
もっとも伝統的かつもっともハーレーファンに馴染み深い正統派ラインナップ。
その名の通り、ガスやオイルの香り漂うガレージをイメージした粗削りで自由なスタイル。
この4種を各コレクションラインのイメージに沿ってコーディネートしたのが、様々なメディアで活躍中の人気スタイリスト、江崎 聡さんだ。江崎さんは、かつてスポーツスターに乗り、現在はショベルヘッドを物色中というハーレーファンでもある。それだけに今回のオファーは「めちゃくちゃ嬉しかったです。光栄です」と話してくれた。
今回の展示会でコーディネートを担当したスタイリストの江崎 聡さん。
「ロゴひとつにしても、強烈な個性があるじゃないですか。それをハーレー乗りしか知らないのはあまりにもったいないし、バイク好き限定というイメージも払しょくしたかった。そこで今回は、あえてタウンユースを心掛けたスタイリングにしました。バイクのファッションは、愛車をカッコよく見せるために不可欠な要素だと思います。何を着て乗るかについて意識が高まれば、バイクライフ自体がより楽しくなりますよね。ハーレーのコレクションラインは、その楽しさを膨らませることができる内容です。組み合わせを考えるのも、実におもしろかったです!」
ではここで、モデルの新山 春華さんによる「私的モータークローズ・チェック」を紹介しよう。メンズは「ぜひハーレー乗りに着てほしい」コレクションを。レディスは各コレクションを取り交ぜたコーディネートで「自分が楽しみたいスタイル」について、それぞれコメントをもらった。
MENS
このロゴのTシャツ、最近めちゃくちゃキテます。どうしたってハーレー好きな気持ちがにじみ出てしまうところが好きですね。これは一番のオススメ!
アーミーテイストのジャケット風シャツは、バイクを降りたときにもオシャレに着こなせると思いますよ。
定番のネルシャツがハーレーのコレクションにあるのがうれしい。とても着やすいです。
ボルドーのキャップはバラの模様がかわいくて、私も欲しいアイテムでした。
LADIES
こんな鮮やかなコーディネートがモータークローズのラインナップでそろうのが感動的! ロゴの大きさや使い方も、あえての普通がオシャレ。いちばん好きなスタイルです。
ハーレーのタンデムシートに乗せてもらえるならマストで着たいアイテムです。軽い着心地がいいですね。前身頃のステッチと背中のロゴをオレンジでそろえたところも魅力的。年代問わず人気が出ると思います。
ハーレーに乗る楽しみやコーディネートの幅を広げてくれる「HARLEY-DAVIDSON 2018 FALL&WINTER」。秋物は9月中旬から、そして冬物は12月中旬から販売予定。100年を超えるハーレー・モータークローズが提案する最新のスタイルを、ぜひその手で感じてほしい。
ハーレーダビッドソン公式オンラインショップ
https://www.harley-davidson-japan.jp/top/CSfTop.jsp
Text:田村 十七男
Photos:安井 宏充
モデル:新山 春華