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2020.02.17

バイクの流し撮りに挑戦!撮影のコツやカメラの設定を駆使して、躍動感あるワンランク上の写真を【ハーレー撮影講座-第9回 アイアン883】

2020.02.17

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より本格的な写真を撮ってみたい! と願うバイカーの方も多いことでしょう。
とはいえ、いざ一眼レフやレンズ交換式のミラーレスカメラを買ってみたものの、ツーリングの記念写真と言えば、集合写真やバイクを停めての風景写真ばかり……。
そんなお悩みをお持ちの方に、今回は「流し撮り」のテクニックをモータースポーツなどで活躍するカメラマンの水谷 たかひとさんからレクチャーしていただきました。

「流し撮り」とは、被写体にピントが来ていて、背景などが流れている状態の写真を撮ることです。走行状態のオートバイを躍動的に表現できる撮影テクニックで、雑誌などのプロカメラマンにとって必須の撮り方です。
流し撮りがバッチリ決まれば、ツーリングや愛車の思い出深い写真になること間違いなし。
カメラの設定の方法や構え方・動かし方など流し撮りの基本、また応用編としてカメラを動かさなくても躍動感ある写真に仕上げるコツなど、バリエーション豊かなテクニックを学びます。

今回の「ハーレー撮影講座」では、くっきり鮮やかなラギッドゴールドデニム
『アイアン883(XL883N Iron 883™)』とともに、霧に包まれた高原へと向かいました。

ハーレーダビッドソンアイアン883、2019年モデル

ハーレーダビッドソンアイアン883、2019年モデル

POINT 1
カメラのセッティング・構え方・動かし方

「流し撮り」とは、被写体を追いかけるようにカメラを動かして焦点を狙い、その結果、背景などが流れるようにブレて被写体が浮かび上がるような写真に仕上げる撮影テクニックのことを言います。

流し撮りを成功させるために、まずはカメラの設定を流し撮りに適したセッティングにしましょう。

流し撮りに適したカメラの設定

フルオートではなく、シャッタースピード(露出時間)優先モード(例えばキヤノンはならTv、ニコンならSというモード)に合わせます。
一眼レフだけでなく、ミラーレスや高級コンデジでも設定できますので、ぜひ試してみてください。はじめは1/125くらいから練習し、徐々に遅く(数字が小さい方)していきます。

また、オートフォーカス(AF)のモードは、動きのある被写体を焦点が追いかける「コンティニアス・サーボ」「AIサーボ」等に設定します。

流し撮りに適したカメラの構え方・動かし方

バイク撮影の流し撮り、カメラの正しい構え方
【左】良い例、【右】悪い例

流し撮りに限らずカメラの構え方の基本は、肩幅くらいに足を開いてしっかり上半身がブレないように立ちます。そして、構えた両腕は脇を締めるように肘を閉じます。


おへそのあたりを中心に上半身をひねります。

オートバイ撮影、流し撮りのコツ。被写体の追い方
おへそから下の下半身はどっしり構えて動かさず、上半身だけ直線的に動かして被写体を追いかけます。

被写体を追いかけるためには身体を上手に使ってカメラを動かします。
ポイントは、おへそは動かないように上半身をひねること。
バイクなど乗り物の場合、飛行体などと違って道路を直線的に走ってくるので、カメラの動きも直線的になるように気をつけます。


手首だけで動かそうとするとブレやすい。

こちらは悪い例です。手首だけで動かそうとするとスピードをコントロールしにくいですし、ブレやすくなってしまいます。

POINT 2
流し撮り写真でいつものツーリング写真に変化を付ける!

流し撮りというと、300mm以上のバズーカ砲のような長いレンズで、サーキットを疾走するレーシングマシンを撮った写真を真っ先に思い浮かべますが、長いレンズを用意しなくても標準的なレンズでじゅうぶん流し撮りの効果を発揮することができます。

カメラから近い場所に被写体があればカメラを振る量が多くなり、振る速度は速くなります。その分、背景が流れやすくなります。

バイクの流し撮りに挑戦!撮影のコツやカメラの設定を駆使して、躍動感あるワンランク上の写真を撮る
【写真A】(絞り値 f/6.3、露出時間1/30)

【写真A】は何気ない駐車場からの出発シーンですが、カメラと被写体が近いことで見事に背景が流れて躍動感のある写真になっています。
ここでのポイントは、ズームレンズであれば、なるべくワイド側で撮ること。画角をワイドにすれば被写体をとらえられる時間が長くなるのと、流れる背景の面積が広くなり、流し撮りの効果が高くなります。

バイクの流し撮り、撮影失敗例
【写真B】ライター小林が撮影した失敗例

【写真B】は、ライター小林が撮影した失敗例です。被写体とカメラの振るスピードが合っていないために、全体的にぼやけた写真になってしまいました。

「落ち着いて構えて、落ち着いてシャッターを切って!」という水谷カメラマンのアドバイスをいただき、もう一度挑戦。

バイクの流し撮りのコツを伝授。プロが教えるかっこいい流し撮りの方法
【写真C】ライター小林が撮影した成功例

【写真C】はファインダーを覗きながらシャッターを切った瞬間に「撮れた!」とわかった一枚です。落ち着いて被写体を追いかけたことで、カメラの振り方と被写体とのスピードがぴったりはまったと感じられました。

このように、ツーリングのスタートシーンや、目的地に到着したときなどに待ち構えて撮る写真も、流し撮りのテクニックを使えば思い出の写真に彩りを添えることでしょう。

ハーレーをかっこよく撮影。流し撮りのコツを覚えて一眼レフで撮影しよう
【写真D】

カメラを構えるときに、立ったままなのか、しゃがんでローアングルで撮るのかでも写真の雰囲気が変わります。
【写真D】はカメラを斜めに構えて流し撮りしたもの。構え方は斜めですが、振り方は被写体と平行で真横に振るようにします。

POINT 3
流れやすい背景や前景があるシチュエーションで撮る

バイク雑誌に載っているようなカッコいいコーナリングの流し撮りにも憧れますが、実はけっこう難しい場所で撮っていることがほとんどです。例えば、狭いガードレールの隙間からだったり、崖の上からだったり……。
マス・ツーリングのときにそのようなシチュエーションで撮るのは危ないですし、コーナーの方が流れるものが少ないので撮るのが難しいのだそうです。
コーナリングにこだわらず、背景などが「流れやすい」場所を見つけるのもコツと言えます。

流し撮りに向かないシチュエーションは、例えば背景が「抜けている」場所です。
例えば、木立など何もないところで、背景が空だったり遠景に海が見える場所だったり、またコントラストが少ないコンクリートの壁になっているところなどはあまり向きません。
逆に、背景に木立があるなどメリハリのある場所なら、直線走行中のシーンでも流し撮りができ、動きのある写真になります。


【写真E】前景も流した例(絞り値 f/5.6、露出時間1/50)

【写真E】は、背景だけでなく手前の草木をあえて入れ込んで流すことで、黄色い木の葉が絵画のように彩りを与えつつ疾走感を生み出しています。
ちょっとした道端でも撮影できるテクニックです。


【写真F】シャッタースピードが遅い(絞り値 f/8、露出時間1/30)

写真Fはシャッタースピードが遅すぎた失敗例です。
流し撮りを意識するあまり、シャッタースピードが遅すぎて被写体もブレてしまいました。


【写真G】流しきれなかった例(絞り値 f/4、露出時間1/500)

【写真G】は、逆にシャッタースピードが速すぎて背景が流れきれず、駐車中のクルマが見えてしまってありきたりの雰囲気になってしまいました。
シャッタースピードが速いと、確実に被写体をとらえることができる反面、ホイールの動きも止まって見え、躍動感に欠ける写真になりがちです。

とはいえ、シャッタースピードを遅くして流し撮りするのは至難の業。まずは、流れやすい景色の場所を探して撮る方が効果的です。

また、もう一つのポイントは、あまり被写体をアップで撮らないこと。背景をやや広めに撮ることで、流れる面積を多くします。

POINT 4
〈応用編〉スローシャッターのテクニック&カメラ固定で躍動感を演出

流し撮りの応用編として、カメラを動かして流し撮りするのではなく、あえてカメラを固定して動きを作る方法もあります。


【写真H】(絞り値 f6.3、露出時間1/15)

こちらの写真はシャッタースピードを遅くして、カメラを固定したまま被写体が動き出すのと同時にシャッターを切ることで動きを出しています。
振り上げた足が見事に流れて、動きのあるカットに仕上がりました。

このテクニックを応用して、例えばマス・ツーリングの出発シーンであえてカメラを動かさずに撮ると、動き出したライダーは流れて、これから動き出すライダーは止まっているというメリハリの効いた写真を撮ることもできます。

最近は有名なツーリングスポットでツーリングライダーを待ち構えて流し撮りを楽しむ“カメライダー”さんも多いと聞きます。ワンランク上の撮影テクニック「流し撮り」がばっきり決まるといっそう、カメラライフ&バイクライフが楽しくなることでしょう。
今回の撮り方講座を参考に、ぜひバラエティ豊かなツーリング写真にチャレンジしてみて

PHOTO GALLERY

フォトグラファー:水谷 たかひとさん
1968年東京生まれ。1990年東京総合写真専門学校卒業と同時に渡仏。様々なスポーツイベントを撮影し、3年後に帰国。拠点を日本に移しスポーツイベントを追いかける。これまで様々な個展、報道写真展の開催、写真集を発刊。2020年・報道写真展「prelude₋序曲₋」をポートレートギャラリーにて開催。同時に同名の報道写真集を発刊。2013年より「ジャパンラグビートップリーグ キヤノンイーグルス展 Photos by TAKAHITO MIZUTANI」を現在に至るまで毎年開催。(品川キヤノンオープンギャラリー)

使用したカメラ
カメラ:CANON EOS 1DS
レンズ:24-105mm

Text:小林 ゆき
Photos:水谷 たかひと

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