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世界に一台のアイアン1200を初展示! ハーレーダビッドソン×GraphersRock「SEEK for FREEDOM -Exhibition-」

2019.05.10

ハーレーダビッドソンのなかでもとりわけ人気が高いスポーツスターファミリーの一員アイアン1200(XL1200NS Iron 1200™)を、グラフィックデザイナーのGraphersRock(グラファーズロック)こと岩屋 民穂氏が、いまだかつてない姿に生まれ変わらせるコラボデザイン・プロジェクト「SEEK for FREEDOM」。

このFREEDOM MAGAZINEと「SEEK for FREEDOM」特設サイトでは、完成に至るまでの過程を紹介してきたが、4月上旬、ついに世界に一台のデザインを纏ったアイアン1200が完成。そして初披露の場として、4月24日(水)に東京・渋谷のTHE CORNERにて、一夜限りのイベント「SEEK for FREEDOM -Exhibition-」が開催された。

ハーレーダビッドソンとGraphersRock。独自の世界観を持つ両者の融合によって生み出されたオリジナルバイクを目にした人々の反応、そして当日開催されたトークショーやアーティストのパフォーマンスなどの模様を交えながらレポートする。

トータルで「SEEK for FREEDOM」の世界観を体感する空間

小雨が降るイベント当日、オープンの18時半が近づくにつれてTHE CORNERの外には行列ができていく。会場の外壁は完成したアイアン1200でラッピングされており、来場者はその迫力ある姿をスマートフォンなどで撮影していた。これに限らず、結果的にこの日はイベント全体を通して“SNS映え”の連続だった。雨が少し強くなってきたこともあって、予定時間より少し早めにオープンすると、会場には多くの人たちが一気になだれ込んで行く。

「SEEK for FREEDOM -Exhibition-」の会場となったTHE CORNER。開場の18時前から行列ができていた。

THE CORNERのガラス窓には巨大なアイアン1200がラッピングされた。

入り口で観客にまず渡されたのは、今回のイベント専用アイテムとしてGraphersRockがデザインしたTシャツやZINE、ステッカーをパッケージングしたボックス。プレミア感溢れる箱からグッズを取り出すと、その一つ一つのクオリティの高さに目を奪われた。

「SEEK for FREEDOM -Exhibition-」のノベルティとして来場者にプレゼントされたボックスが会場入り口にずらり並ぶ。

ボックスにはオリジナルのグラフィックTシャツにステッカー、ZINE、ハーレーダビッドソンミニカタログが同封されていた。

GraphersRock曰く「自分の制作したバイクを所有できないフラストレーションを解消するためのノベルティグッズ」とのことだが、こんな特別感溢れるアイテムを手にすること自体プレミアムな体験だ。同時に今回のイベントは、完成したアイアン1200のみならず、このノベルティグッズ、そして会場全体のデザインを含めて、トータルでGraphersRockがディレクションした「SEEK for FREEDOM」を体現する場なのだと感じた。

会場の一番奥のスペースには、GraphersRockが手がけた世界に一台のアイアン1200がステージ上に展示されていた。少し引いた位置からバイク全体を眺める人、近づいて細部の緻密なグラフィックを観察する人、一緒に記念撮影をする人……それぞれ向き合い方は違えど、その工芸品のような完成度の高さと、今にも走り出しそうな実車の魅力に誰もが驚いたことだろう。ぜひ併せて、「SEEK for FREEDOM」特設サイトでGraphersRockのインタビュー(前編/後編)をチェックしていただきたい。

プロジェクトの意義が浮かび上がる“脱線”トークショー

そして、気鋭のプロモーター・hasによるオープニングDJが始まるころには会場は来場者で埋め尽くされ、身動きが取れないほどに。来場者の雰囲気を見ると、バイクとは普段接点のなさそうな若者や女性が多く見受けられた。

19時のスタート時には会場内が来場者で埋め尽くされていた。

hasのオープニングDJで始まった「SEEK for FREEDOM -Exhibition-」。あっというまに会場内はホットな雰囲気に。

イベント中盤には、GraphersRockと縁のある映像ディレクターであり、自身もバイク乗りだという吉﨑 響氏をゲストに迎え、編集者の野口 尚子氏の司会のもと、トークショーを開催。アイアン1200の制作過程におけるエピソードや、デザインへのこだわりなどを語った。

映像ディレクターの吉﨑 響氏(左)をゲストに招き、フリー編集者の野口 尚子氏(右)をMCに始まったトークショー。GraphersRock岩屋 民穂氏が今回のプロジェクトの取り組みについて語る。

自身も無類のバイク好きだという吉﨑氏と岩屋氏のトークは弾みに弾み、他では聞けない話が次から次へと飛び出してきた。バイクに精通している人もそうでない人も楽しめる内容に会場は大盛り上がり。

「ハーレーダビッドソンって、油の匂いがする男の乗り物ってイメージが強くて、音楽で言えばロックやメタルなどとの親和性が高いイメージ。そんなハーレーにテクノの世界観を描こうと思ったのは、ハーレーのカルチャーを象るポイントとなった1970年代アメリカのヒッピー文化が、自分のデザインの根源となっている1990年代のテクノやレイヴカルチャーの文脈がマッチすると感じたから」(GraphersRock)という。

GraphersRockと吉﨑氏がその感性をもっとも磨いた1990年代の日本は、アンダーグランドなテクノカルチャーが芽吹いた時期でもあった。「AKIRA」や「トロン」に見られるアニメ・映画作品とバイクが組み合わさったイメージは二人が日常的に目にしてきたもので、当時の情景を懐かしむ話で盛り上がりつつ、「そんなバックグラウンドをベースに制作したのが今回のアイアン1200なんです」と語るGraphersRock。「これまで見た中で、もっともクリーンで硬派なハーレーだと思いました」と、日頃からバイクに乗る吉﨑氏の言葉にその完成度の高さが伺えた。

ともすれば脱線しがちだったこのトークショーも、話の本流には「1990年代テクノの世界観をグラフィックとしていかにハーレーと組み合わせるか」が確かにあり、描かれたグラフィックの向こうに込められたGraphersRockの想いを知る上で欠かせない要素が散りばめられていた。話を聞き終わったとき、パズルのように散らばっていたピースがすべて組み合わさってメッセージが明らかになる ── そんなトークショーだった。

現役の音大生でもあるシンガーソングライター長谷川 白紙が登場、独自のサウンドで「SEEK for FREEDOM」の世界に新たな色を加えていく。

イベント終盤には、シンガーソングライターの長谷川 白紙が登場。「毒」や「草木」、YMOの「Cue」のカバーなど全6曲を披露し、満員の会場をより一層盛り上げた。

さらに、音楽プロデューサー/DJのtofubeatsの登場で会場の盛り上がりは最高潮に。GraphersRockがデザインで関わっているアーティストの楽曲などを中心にしたDJプレイに、両者の固い信頼関係が伝わってきた。

そしてtofubeatsのDJで会場は一気にヒートアップ! 選曲もGraphersRockをよく知る彼だからこそのもので、「SEEK for FREEDOM -Exhibition-」はさらに彩り豊かなものへと変貌していった。

GraphersRockが創造した新たなバイクカルチャーへの入り口

一夜限りの開催となった「SEEK for FREEDOM -Exhibition-」は、GraphersRockが手がけた世界に一台のアイアン1200を実際に見て、またがり、その魅力の一端を体感する貴重な場となった。斬新なアートワークとしてアイアン1200を観賞した人もいれば、異なる世界観を有する様々なカルチャーが融合する場そのものを楽しんでいるオーディエンスもいた。性別や年齢、そしてライフスタイルに関係なく、GraphersRockが手がけたバイクは、その場を訪れたすべての人をつなぐハブとなった。

このイベントに限らず「SEEK for FREEDOM」は、プロジェクト全体がハーレーダビッドソンを象徴するキーワードである『自由=FREEDOM』のスピリットで貫かれていた。“自由を体現し、自由を追い求める”ハーレーダビッドソンの活動は、これからも続いていく。SEEK for FREEDOM -Exhibition-の余韻に浸りながら、次の取り組みを楽しみに待ちたい。

Text:ラスカル(NaNo.works)
Photos:安井 宏充

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