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アグレッシブな走りを生み出す、スポーツスターの歴代エンジン。そのメカニズムと変遷を辿る

2017.10.20

1970年代には排気量1000ccに

1972年にはボア×ストロークを81×96.8mmとし、排気量を1000ccに拡大。クランクケース、シリンダー、ピストン、クラッチなどを新設計するとともにキャブレターをベンディックス製に変更し、6000回転で57psを発揮しました。73年にはフロントブレーキをディスク化、75年には右チェンジがリンクを介して左チェンジに変更。77年にミッションを左チェンジ仕様としています。

1977年 XLCR

1984年 XLX61

1977年に発売したカフェレーサー『XLCR』はニューフレームやケイヒン製キャブレターを採用し、1983年の『XLX61』デビューまでの間、スポーツスターはこの“CRフレーム”を使っていました。

1983年 XR1000

1983年から84年に生産された『XR1000』は、市販レーサー『XR750』のシリンダーヘッドをXLXのクランクにドッキングし、デロルト製キャブレターをそれぞれのシリンダーにセット。レースキットを組めば、70psの最高出力を90psにまで高めることができます。

1986年 XLH1100

EVOLUTION 1986〜

1986年のスポーツスターは、エンジンをオールアルミ製の『エボリューション』に変更。初代XLと同じ72.8×96.8mmのボア×ストロークとし、排気量を883ccに。油圧タペットを採用し、ジェネレーターはオルタネーターに、クラッチはスプリング式をダイヤフラム式に変更しています。また、ボアを85.1mmにした『XLH1100』もラインナップに加わりました。

1988年XLH1200

1988年式では1100ccのボアを88.8mmにし、排気量を現在と同じ1202ccとしました。ケイヒンφ35mmバタフライからφ40mmCVキャブレターへの変更があるほか、フロントフォークもφ35mmからφ39mmになっています。なお、加速ポンプがCVキャブレターに追加されるのは89年モデルからです。

4速から5速化へ進化

1992年 XLH1200

1991年には4速だったミッションが5速化され、クランクケースの幅を拡大するのに伴い、クランクやカムシャフトも一新されます。また92〜93年モデルで順次、ファイナルドライブをチェーン式からベルト仕様に変更しました。

1998年 XL1200S

1998年モデルでメンテナンスフリーバッテリーを採用し、トラブル検知機機能が装備されます。1200はカムを変更し、『XL1200S』にはツインプラグヘッドが与えられました。

スポーツスターエンジンは進化する

2002年 XL883

2002年モデルには、専用の2in1マフラーを装着する『XL883R』が発売されます。ロッカーカバーとシリンダーブロックをシルバーとした以外、エンジンがリンクルブラックで塗装されているのが特徴です。

2004年 XL1200R

フレームを一新した2004年モデルからは、エンジンをラバーマウント化します。エボリューションエンジンも基本構造こそ変わらないものの、クランクケースやシリンダー、ヘッドまわりも新設計。オイルタンクの容量も増え、ピストン冷却用のオイルジェットなど新機構も追加されました。2007年には、インジェクション化されています。

2009年 XR1200

2つのオイルポンプをカムギア駆動させ、シリンダーヘッドを冷やすオイル循環システムで高回転を常用できるようにし、ダウンドラフト吸気など独自の技術を盛り込んだ『XR1200』は、日本仕様としては2009年に登場しました。

ここまで変遷を辿ってきましたが、スポーツスターはビックツインのスケールダウン版ではありません。独自の歴史があり、どの時代もハーレーダビッドソンに欠かせないスポーティ路線のファミリーとして異彩を放ち、そして現在ではファクトリーカスタムとしても欠かせない存在となっているのです。

Text:モーターサイクルジャーナリスト 青木タカオ

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URL:https://h-d.jp/thrills/

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