Touch The Freedom
ARTICLE

1 台のハーレーに傾けた一途な思いとそれを支えたフレンドリーなディーラー、ハーレーダビッドソン メガ東海

2017.01.13

愛知県岡崎市を突き抜ける国道1 号線沿い。矢作川の西側、朝日が昇る方向に広大な窓を向けて建つハーレーダビッドソン メガ東海(以下、H-D メガ東海)。この洗練されたファサードを持つディーラーにたった1台のハーレーを求めて訪れた男の物語を聞いた。

二つの眼に取りつかれた10年前の夏の日

_MG_6043

今からおよそ10年前の夏の日。愛知県碧南市の自宅から趣味の釣りで福井にクルマを走らせた池島一将さんは、名もなき交差点で信号が変わるのを待っていた。ふと見たルームミラー。その中に映った二つの光る眼からなぜか視線を外せなかった。

「それがTRでした」
ハーレーのラインナップではツーリングに属する『ロードグライド スペシャル(FLTRXS Road Glide® Special)』。通称、TR。

「信号が変った途端、僕のクルマの脇をすぅっと追い抜いて行ったんです。車体は赤色でしたね。走り去る姿が衝撃的で、その瞬間“これに乗りたい”と思ってしまいました」
当時の池島さんはクルマのカスタマイズに夢中で、オートバイに関してほとんど何も知らなかったという。二輪経験は原付程度。もちろん大型自動二輪免許も所有していなかった。

「福井から帰ってすぐにネットで調べまくりました。何となくハーレーであることはわかったので、デュアルヘッドライトのモデルで検索して、そこでTRにたどり着きました。他のハーレー? まったく目に入ってきませんでしたね」
それから数年が経ち、20代の終わりを迎えて一大決心。教習所に通い始めると同時に、あれほど手をかけたクルマを売り、憧れを手に入れる資金に換えた。

「2014年のことでしたが、ちょうどそのときは運悪くTRがカタログから外れていたんです。中古にしようか散々迷って、そう言えば何度かクルマで1号線を走ったときにディーラーがあったのを思い出して、それでH-Dメガ東海へ行きました」
そこでTRの一途な思いを受け止めてくれたのが、営業の澄田聡さんだった。

日本初のメガディーラーが心掛けていること

_MG_6221

「今でもしょうもない話しかしませんよねぇ」。そう言って笑う澄田さんの謙虚さの真実を池島さんが明かした。

「いつでも気持ちよく迎えてくれて、TRに関して何か不安があればすぐに対応してくれます。カスタムのこともいろいろ相談に乗ってくれるし、特に何もなくてもふらっと立ち寄ってはコーヒーを飲ませてくれる。最高の話し相手の一人ですよ」

_MG_5964

_MG_6313

先にも触れたが、H-Dメガ東海は内外ともに洗練されたデザインが際立つ2階建ての巨大ディーラーだ。一見するとクールな印象を受ける佇まいと相反するように、スタッフは皆ホットで親切だと池島さんは言う。その辺の対応をH-Dメガ東海の秋葉恭孝専務取締役にたずねた。

_MG_6321

「ここは2003年に国内初のH-Dメガディーラーとしてオープンしました。その名に恥じぬよう、CVO™といったスペシャルなモデルを含み、ハーレーのラインナップを数多く展示し、また整備に関しても迅速に応じられるよう努めています。ただし、地域縛りといった枠を設けず、全国各地からいらっしゃったお客様に対しても同じサービスを行うという心がけを持っています。それをフレンドリーと称していただけるなら、我々にとっては何よりです」

さて、話を2年前に戻す。あらゆる準備を整えてH-Dメガ東海に足を運んだ池島さんだったが、2014年モデルにTRがなかったのは先述の通り。秋になり「2015年モデルが発表される」と澄田さんから連絡を受け駆け付けてみると、そこにあったTRには売約済みの札が下がっていた。ほんのわずかな差だった。

「でも、現車を目の当たりにしたら、やっぱりこれはあかんなあという気持ちになって。そこから澄田さんが方々手を尽くしてくれて、3か月後に納車が叶ったんです。本当にうれしかったですね」

念願のハーレーとともに訪れた新しい出会い

_MG_6061

池島さんが選んだのは、かつて福井で目を奪われた赤ではなく、ずっと心に決めていたというビビッドブラック。すぐさまエアクリーナーやホイールを換えたのはクルマで鳴らしたカスタム好きが疼いたからだ。

「とにかく慣らしを終えたくて、納車の日から1週間ぶっ続けで近所を800㎞走り回りました」。そんな休みがよく取れたものだと言ったら、勤続15周年の特別休暇をすべて注ぎ込んだのだという。「12月でしたけど、TRに乗っていると不思議と寒さを感じなかったですね。友人からは変態扱いされましたけど(笑)」

_MG_6044

_MG_6041

そうして池島さんと二つの眼を持つ黒いTRの日々が始まった。「それまでとはまるで変った」というハーレーライフに訪れたのは、新たな仲間との出会いだった。

「勤めている会社に、PAPA CRASY’Sというハーレー中心のツーリングチームがあったんです。その存在すらよく知らなかったんだけど、自分がTRに乗ったら声をかけてもらって。チームのボスは社内でも偉い人で、仕事関係だけなら口を聞けるような立場じゃないんです。なのにPAPA CRASY’Sに入った途端、ツーリングだけでなくプライベートでも遊んでくれるようになって、それまで知らなかった世界がいきなり開けましたね」

池島さんがこの日身につけてきたレザーベスト、スタジャン、Tシャツは、すべてPAPA CRASY’Sのネーム入り。チームへの愛情が強く感じられた。

_MG_6092

「これまでに岡山や広島など、チームとともに方々へ出かけました。富士スピードウェイで行われるブルースカイヘブン(ハーレーダビッドソン ジャパンが主催する最大のオフィシャルイベント)にも2年連続で参加しています。あれってキャンプイベントじゃないですか。それまで釣りでもテントで寝なかったのに、今じゃ寝袋大好きですからね」
まったくもって現金な話だが、池島さんの念願が引き寄せたのがTRだけではないことは、もはやこの時点で説明するまでもないだろう。

いつかはフェリーで九州へ

おそらく池島さんの乗り物人生では、今のところオートバイよりクルマのほうが長いはずだ。車輪の数の違いをどう感じているだろう。

「同じ道を走るなら、クルマよりオートバイのほうが断然気持ちいい。風に身を晒すのはしんどいところもあるけれど、ハーレーならではの鼓動を感じながら走るのは本当に楽しいんですよね。見える景色がまるで違う。生活も変りました。ちょっとでも時間ができたらどこでもハーレーに乗っていくし、休日の前の晩にはお酒を飲まずに早寝するようになりましたから(笑)」

_MG_6132

お気に入りのツーリングコースをたずねてみた。
「愛知県内なら、知多半島か渥美半島。僕は渥美半島が好きですね。海岸線を走る国道42号線をたどって伊良湖岬まで。一人でふらっと走り出して、1日で帰って来られるルートです。冬なら牡蠣が美味いですよ」

丸2年が過ぎたTRでいつか走ってみたいのが九州だという。差し出がましくもゴールデンウィーク明けの阿蘇周辺は緑の濃さが違うと告げたら、深く頷きながらこう返した。
「みんなそう言うんですよ。だから絶対に行きたい。もう勤続記念の長い休暇は当分もらえないから、週末を使って何とか時間をひねり出して。フェリーにオートバイを載せるなんてのもやってみたい。そう話すと、チームのボスが北海道自慢を始めるんです。そっちも行ってみたくなっちゃいますよね」

_MG_6266

そんな新たな年の希望をH-Dメガ東海のショールームでうれしそうに語っている。それに耳を傾ける澄田さんが、「いつもこんな話ばっかりですよ」と笑う。

_MG_6372

「ここに来ると、たいがいチームメンバーの誰かのハーレーが整備に入っているんです。今度は何するんだと探り合うのも楽しくて、ついつい長居しちゃうんですよね」

ハーレーダビッドソン メガ東海
愛知県岡崎市矢作町中道71-1
TEL. 0564-33-0220
営業時間:AM10:00〜PM7:00
定休日:火曜日(祝祭日の場合は翌日)
http://www.harleydavidson-mega-tokai.com/

PHOTO GALLERY

Text:田村十七男
Photos:横山マサト

HARLEY-DAVIDSON JAPAN

FOLLOW US!!
PREV

POPULAR RANKING

NEXT

NEW ARRIVALS