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モータージャーナリスト・嶋田智之さんが東京モーターサイクルショー2017をレポート!アーバンなスタイルが魅力のニューモデル、ストリートロッド&ロードキングスペシャルが登場

2017.03.31

3月24日から3日間、東京ビックサイトで開催された『第44回東京モーターサイクルショー2017』。ハーレーダビッドソンブースではジャパンプレミアとして、ストリートロッドとロードキングスペシャルが公開されました。今回はその模様を、モータージャーナリストの嶋田智之さんにレポートしていただきます。

ハーレーダビッドソンからニューモデルが誕生

春!と実感させてくれる光や風のなだらかな移り変わりと共に、毎年この季節にライダー達の気持ちを盛り上げてくれる、東京モーターサイクルショー。
今年で44回目の開催ということですから歴史のあるショーですが、「モーターサイクル冬の時代」と呼ばれる我慢の時期を乗り越え、今は勢いを取り戻しているという感がします。ショーの来場者数も10年前は9万人そこそこだったのに、昨年は13万人オーバー。後で聞いたところによれば、今年は14万5000人を軽々突破したそうです。僕が会場を訪ねたのは初日の午前中、つまりプレスや関係者のみ入場できる時間帯だったのですが、その時点でオープン待ちと思われる一般のお客さん達が大勢入り口近くに集まっていらっしゃいました。これは、来場者数も伸びるはず。この世界にも再び春が巡って来ている、というところですね。

さて、目指すは当然、ハーレーダビッドソンの展示ブース。アメリカのどの都市の街角であってもおかしくないような雰囲気のハーレー・ブースは、いくつかある会場入り口からドーン!と正面に見える一等地にありました。正面の中央にステージがあり、その左右と背後にたっぷりと展示スペースがあるという構造。ステージの上には今回のショーの3台の注目モデルの内2台が並んでいました。2月9日に発売開始になった『ロードキングスペシャル(FLHRXS Road King® Special)』と、3月9日に発売されたばかりの『ストリートロッド(XG750A Street Rod®)』です。

東京モーターサイクルショー

東京モーターサイクルショー

ダイナミックなロードキングスペシャル

ステージの右に置かれていたロードキングスペシャルは、『ミルウォーキーエイト(Milwaukee-Eight®)』エンジンを搭載したツーリング・ファミリーの中でも最も通りが良く、かつ最も親しみやすい存在のロードキングから派生したカスタム・モデル。見た目の印象だけでも、随分と違います。ウインドシールドがなく、ヘッドランプが砲弾型となり、車高もグッと低く抑えられ、フロントタイヤも19インチになっていました。ヘッドランプ、フロントフォーク、ホイール、エンジンガード、エアクリーナーカバー、マフラーなどのエキゾースト系など、あらゆる部分がブラックアウトされていることもあって、どこか穏やかな表情のロードキングに対して精悍なロードキングスペシャル、といった異なる雰囲気を醸し出しているのです。

ロードキングスペシャル

ロードキングスペシャル

口をついて出た言葉は単純に、「カッコイイ!」でした。これまでツーリング・ファミリーの各モデルを見て「すごい迫力!」だとか「これでロング・ツーリングに行ってみたいなぁ」なんて感じることは多々ありましたが、そのルックスを見て素直に「カッコイイ!」と言ったのは初めてでした。特にステージの上に展示されていたチャコールデニムと呼ばれるマットなペイントが施されたロードキングスペシャルには、強烈に惹き付けられてしまいました。一見シンプルなモノトーンでありながら「見どころ」であるミルウォーキーエイトエンジンの一部のみにクロームを残す辺りの細やかなデザインにも感心させられましたね。僕の中でのツーリング・ファミリーに対する関心が、一気に跳ね上がった瞬間でした。

都会を駆け抜けるスタイリッシュなストリートロッド

ストリートロッド

向かって左側のストリートロッドは、ハーレー初期の頃のサイドバルブ・エンジン以来のナナハンという現行ラインナップ最小排気量車であり、最もコンパクトなオールラウンダーでもある『ストリート750(XG750 Street® 750)』をベースに、よりスポーティな方向に仕立て上げられたモデルと言えるでしょう。フロントスクリーンやリアフェンダー、シートといった見た目の印象を決めるファクターがすべて専用デザインに改められていることが、軽快な印象を高めているのは確かですが、それだけじゃありませんでした。前後17インチのホイール/タイヤを支える前後のサスペンション。その角度が見較べていると判るくらい倒立方向に寄っています。リアのショックアブソーバーもリザーバータンク付きのものに代わっています。ブレーキもフロントがダブルディスクとされています。そうしたところからも想像できるように、ストリートロッドはストリート750の走りの部分を更に磨き上げたモデル。『レボリューションX(Liquid-Cooled Revolution X™)』エンジンもチューニングの異なる新型が搭載されていて、パワーが18%、トルクが8%アップしているのだそうです。ハンドリングをより軽快に、エンジンをより力強く、その双方に対応するべくストッピングパワーも強化して、というわけですね。10年程前のV-Rodファミリーにも同じストリートロッドと呼ばれるモデルが存在しましたが、あちらもルックスのみならず走りもしっかり磨かれていたそうです。つまりはそういうことなのでしょう。

ストリートロッド

ストリートロッド

新しいストリートロッドのスタイリングは、どことなくかつての名車XLCRを連想させるようなところがありますが、一般的なハーレーらしいイメージとは異なっていて、まとまりのいい綺麗系ネイキッド・バイクといった印象です。これはこれで好感度高いぞ、と感じました。ライディング・ポジションを試してみると、ストリート750よりもステップの位置がやや上、やや後ろにセットされていて、ハンドルの位置と合わせても自然、ものすごくしっくり来る感じでした。そのポジションから見るフロントフォークの角度からしても機敏なハンドリングを味わわせてくれそうで、この日、最も走らせてみたいと感じたのがこの1台でした。

ロードスター・カフェカスタムを目の前にして

ロードスター・カフェカスタム

そして注目モデルのもう1台は、ステージの裏手に並べられていました。まるでカフェの前にでもいるかのように演出された一画に……と書いた瞬間にバレバレだとは思うのですが、昨年登場した『ロードスター(XL1200CX Roadster™)』を人気のカフェレーサー・スタイルに仕上げた『ロードスター・カフェカスタム(Roadster™ Café Custom)』、そしてベースのロードスターでした。ロードスター・カフェカスタムの基本形は、いわゆるクリップオンのセパハン、バーエンドミラー、バックステップの3点からなる「コアパッケージ」と呼ばれるセット・オプション装着車。200台のみの限定となります。が、展示されているロードスター・カフェカスタムには、それを遙かに超えるカスタムが施されていました。プロジェクターLEDのヘッドランプ、LEDのウインカー、デジタル式のコンビネーションメーター、バッテリーとオイルタンクのカバー、フロントのフローティングブレーキローター、パフォーマンスエアクリーナー、エンジン下部のスポイラーなどなど、様々なパーツが加えられたり変更されたりしていたのです。展示車両の横のボードをチェックしてみると、そこには「カフェカスタム・フルパッケージ」と記されていました。現時点では「フルパッケージ」販売に関する正式発表はありませんから、これはあくまでも参考出品と考えるべきかも知れません。ただ、今後も「カフェカスタム」の路線がますます充実化されていく、というのを思い切り期待させてくれる展示ではありました。

ロードスター・カフェカスタム

ロードスター・カフェカスタム

ロードスター・カフェカスタム

『スポーツスター(Sportster®)』のカフェレーサー化が数年前から熱くなり始めていたことは知っていました。アフターマーケットでカスタマイズされたマシンの写真も見たことはありました。でも、ロードスター・カフェカスタムをじっくり眺めてみて、やっぱり「純正」カスタマイズというのはとてもしっくり来るのだな、と強く感じます。ぶっちゃけ、この真新しいカフェレーサーの周りをグルグルと何周回ったか。ちょっとヤバイくらいにカッコイイ、と思っちゃったのでした。前傾姿勢でタイトに乗るハーレーもいいな……と、自分がハーレーを好きになったそもそものキッカケを忘れるぐらいのインパクト。ハーレー・ベースのカフェレーサー、断固としてありだと思います。

ロードスター・カフェカスタム

プレミアムフライデー・ツーリングはいかが?

東京モーターサイクルショー

東京モーターサイクルショー

そして時刻が13時を回ると、ブース正面のステージでプレス・カンファレンスがスタートしました。ストリートロッドが活き活きと街を駆け抜けていく映像に続いて壇上に登ったハーレーダビッドソン ジャパンのグレッグ・ウィリス社長が、「ハーレーダビッドソンからの新たなインスピレーションをお届けするニューモデルが揃いました」という言葉と共に、ストリートロッド、ロードキングスペシャル、そしてロードスター・カフェカスタムを順番に紹介しました。その詳細については繰り返しになってしまうので省かせていただきますが、グレッグ・ウィリス社長のカンファレンスの中でどうしても皆さんに伝えておきたいのは、次の言葉。

「プレミアムフライデーには、明るいうちにお酒を飲んだり買い物したりもいいけれど、モーターサイクルをお持ちの方でしたら、是非ツーリングの時間にあてていただきたいと思います」

東京モーターサイクルショー

毎月末の金曜日、夕方からスタートする半日のプレミアムフライデー・ツーリングのススメだったのでした。その普及のきっかけに、ハーレーダビッドソン ジャパンでは社員が中心になって3月31日の金曜日、15時には仕事を終えて、第1回のプレミアムフライデー・ツーリングを開催する……と。ああ、本当にモーターサイクルが好きな人達がハーレーに関わってるのだな、と嬉しくなったのでした。

プレス・カンファレンスの最中から随分人が増えてきたぞと思っていたら、一般のお客さんが入場する時間を過ぎていました。そうしたタイミングでカンファレンスを行ったのは、まさにこのプレミアムフライデー・ツーリングの実施を、できる限りたくさんの方に提案したかったからなのかも知れません。

東京モーターサイクルショー

東京モーターサイクルショー

その後、ハーレー・ブースはまっすぐに歩けないぐらいの混雑ぶり。ラインナップのほとんどが並び、すべてのモデルに触れたり跨がったりすることができるオープンな展示であることもあって、順番待ちができるほどでした。僕も注目モデル3台はそれまでの時間に試したけど、他にも気になるモデルがいくつかあったから、順番待ちです。やっぱり長く憧れているローライダーか……もうちょっとイージーに転がせそうなアイアンやフォーティエイトか……。あ、その前に大型二輪免許ですね。ううむ……。

Text:嶋田智之
Photos:横山マサト

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