Freedom Interview
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「H.O.G.八王子チャプター」ツーリングイベントに参加していた、ストリート750を乗りこなす19歳と78歳の女性ライダーにインタビュー!

2017.03.24

春の訪れを感じる日曜日、「H.O.G.八王子チャプター」ツーリングイベントの目的地・小田原城に向かった。このイベントにストリート 750で参加した女性ライダーに、ハーレーに乗り始めたきっかけや楽しみ方を語っていただいた。

ソロでのライディングももちろん素晴らしいが、グループツーリングの楽しさはまた格別なものがある。流れる景色や感動体験を共有すれば、かけがえのない「仲間」となり、バイクに乗っていない時間でさえもまた「語らい合う」という至福のひとときを経て心を一つにできる。

ハーレーダビッドソンのオーナーたちは、とりわけグループになって走るのが上手い。それはスピードを追い求めるオートバイではなく、ロングライドに適したクルージングを得意とする基本性能、資質にも大きく関わっていることがあり、つまりグループになって各々が他車のペースに合わせるのが何ら苦にならないという長所があればこその利点だ。裏を返せば「気持ちがいい」「快適」と感じるスピードレンジが、そういった走り方と大きく外れないからとも言えるだろう。

それは『ストリート 750(XG750 Street® 750)』であっても、やはり同じだ。取り回しの良い軽快な車体は、街乗りもフットワーク良くこなし俊敏そのものだが、高速道路を使ったツーリングもそつなくこなす資質を持つ。福留実向子さんと岩間加津枝さんは、それをよく知っている。

3姉妹はみんなライダー!末っ子19歳のハーレーオーナー

弱冠19歳。「H.O.G.八王子チャプター」のアイドル的存在、福留実向子さんは幼い頃からグループの顔馴染み。現在『ストリートグライドスペシャル(FLHXS Street Glide® Special)』に乗るお父さんは根っからのバイク好きで、実向子さんがまだ小学生の頃からタンデムシートに乗ってツーリングに参加してきた。八王子チャプターの母体となる「レターショップ八王子」も、昔から慣れ親しんだ場所である。

「うちは3姉妹みんなライダーでして、大型二輪免許をとるのが当たり前っていう家庭環境だったんです」

教習所もすんなりと卒業できた。テニスで磨いた運動神経のおかげで、ライディングもスムーズそのもの。この日のツーリングは二人の姉のうち、次女の沙向子さんもツーリングに参加している。もちろん、お父さんも一緒だ。

「乗るならハーレーしか考えられませんでした。ストリートは乗りやすそうですし、両親にも勧められましたので選びました」

4ヶ月前に納車され、冬空の下もお構いなく、毎日大学への通学にも乗って行く。スクーターに乗る同級生たちの反応は「カッコイイ!!」という一言、ただただそれに尽きるという。同世代の男の子たちには、漆黒のハーレーで颯爽と走る実向子さんはどう映るのだろうか。機会があれば、オートバイに乗ったことのない若い子たちの意見も是非聞いてみたいものだ。

「ハーレーでしょ? って、知らない人にも声をかけられますよね。そういうのって、ハーレーならではなのかもしれないですよね」

やはり、長い黒髪をなびかせてバイクで走る女性ライダーの姿は、いつの時代も注目の的だ。サービスエリアや観光地での駐車場では、そんな姿に惹かれたおじさまたちに取り囲まれることも。
乗っていて一番楽しいのは、こうしてみんなでツーリングしているとき。家族とインカムで喋りながら走り、時にはお父さんがライディングテクニックをレクチャーしてくれる。

「いよいよバイクシーズン!まずは5月のブルースカイヘブンにみんな揃って行くのが楽しみです」

お父さんが運転するハーレーのリアシートで、小さい頃から何度も足を運んだことのあるビッグラリー。年に一度のハーレー乗りたちの祭典。今度は自分のハーレーを、自分がライディングして行く。知っているはずの感動は、きっともっともっと大きく素晴らしいものであるに違いないと、実向子さんは目を輝かせる。

年齢なんて関係ない!カッコイイお母さんライダー

H.O.G.八王子チャプターのアイドルはまだいる。岩間加津枝さん、女性の年齢を公にするのは失礼極まりないことだが、その若々しさと身のこなしを目の当たりにすると、にわかに信じがたい。今年でなんと78歳!びっくり仰天とはこのことだ。

「80まで乗りたい!そんな風に考えているの。若い人とこうやって走るのが健康の秘訣かもね」

オートバイに乗り出したのは51歳のとき。高校生だった長男の不要になったバイクを引き取ってもらったのが、ご近所にあったレターショップ八王子だった。ひょんなことからサイドカーに乗せてもらい、その操作を間近で見ていたら「自分にもできそう!!」と思ったのだという。

「免許は昔のだから、ぜんぶ付帯してたの」

まずは250ccからスタートし、徐々に大きなオートバイに乗り換えた。元々クルマの運転が好きで、スポーツカーでのドライブが趣味だったから、バイクには興味のないご主人や娘たちもさほど驚かなかった。昔から乗り物が大好きな、「カッコイイお母さん」であったからだ。

最初に買ったハーレーダビッドソンは『ロードキング(FLHR Road King®)』だった。
「女だからロードクイーンって言ってね。車検ごとに乗り換えて、『スポーツスター 1200(Sportster® 1200)』、そしてストリートになったのよ」

ライディングポジションを体格に合わせ、足着き性を向上するためにハンドルやシートを変更。高速クルージングを快適にするためにウインドシールドを追加し、レインウェアなどを収納するためにサドルバッグもプラスした。そして冬場のツーリングでは、手先が冷えると体力が消耗してしまうからグリップヒーターを装備している。

「みんな親切な人ばかりで、いつも助けてくれる。このグループにはもう20年もいるんですが、実向子さんのような若い人たちが入ってきて、仲間になれるのが一番嬉しいですね」

人形作り、ちぎり絵、海外旅行と趣味はたくさんあるが、ハーレーに乗ってみんなと走るのが、今は何よりも面白い。生き甲斐と言っていい。

「年齢とか関係なしに、話が合うでしょ。それが楽しいのよ!」

今年の夏は、自身4回目となる北海道ツーリングを計画している。もちろん、走るメンバーはいつもの顔ぶれだ。

「もうワクワクすることばかり!全てハーレーのおかげ、仲間たちのおかげね!!」

加津枝さんのまわりはいつも笑顔が絶えない。鞄から飴を取り出して、みんなに配るという細かな配慮がいかにも女性らしい。そんな心遣い、優しさ、そして加津枝さんのスマイルがみんなを癒す。

女性ライダーとして・・・

「みんなが助けてくれる」
彼女たちはそう言って感謝の気持ちを口にした。確かに、女性ライダーは助けを得やすいかもしれない。しかしそれは駐車場での押し引きなどだけに過ぎず、走行中は誰の手も借りることもできない。グループでいようとも、走っているときオートバイは、一人だ。屋根もなければ、ましてやエアコンもない。剥き出しの身体は雨が降れば濡れ、風が吹けばそれに晒されるしかない。

全責任を自分で負う。そこに甘えは一切通用しないし、ライダーなら誰もがそれを知っている。寒さや暑さは平等で、共に走るライダー全員が同じ想いを分かち合う。だから年齢がいくつであろうとも、性別や職業など関係なく、走りを終えたもの同士は互いにリスペクトし、スマイルを自然に交わし合う。実生活でこんな場面に巡り逢える機会は、そんなに多くはないだろう。
そして、そういう中にいる女性たちは自立していて、生き方そのものが美しい。凛とした彼女たちの姿に憧れ、また女性ライダーが増えることを願いたい。

Text:モーターサイクル ジャーナリスト 青木タカオ
Photos:安井宏充

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